小説
【十字架】【重松 清】いじめの傍観者たち この本でははいじめが原因で自殺をした男の子ではなく、その加害者の子達でもなく、いじめを止めずにいたクラスメイトのうちの1人が主人公となっています。私はこの手の本は何冊か読みましたが、傍観者側の視点で書…
「春風ぞ吹く 代書屋五郎太参る」 宇江佐真理・著 「村椿五郎太」25歳が主人公です。うだつの上がらない「小普請」の身の上です。「お役」がないので、貧乏に追われています。
「大阪府警・捜査一課事件報告書 てとろどときしん」 黒川博行・著 大阪府警捜査一課の「黒田憲造」と「亀田淳也」の「黒マメコンビ」が主人公の警察小説です。短編集です。大阪弁がいい感じを出しています。
「耳袋秘帖 馬喰町妖獣殺人事件」 風野真知雄・著 「根岸肥前守」が謎を解き、巨大な悪に挑む、不思議殺人事件シリーズです。 訴訟で江戸へ出てくる人たちのための「公事宿」が、たくさんある馬喰町に「マミ」という化け物が出たとの騒ぎが起こります。
「交渉人」 五十嵐貴久・著 立てこもり事件・人質は50人 コンビニ強盗が、総合病院に立てこもった。院内の人質は50人です。 「交渉人」は、「石田警視正」。主人公は「石田警視正」に、「交渉術」を習った「遠野麻衣子」です。優秀な成績でしたが、女性…
「三人の大叔母と幽霊屋敷」 堀川アサコ・著 「予言村」シリーズの第3作です。不思議なモノ・コトが息づいているこよみ村なのです。村長の娘「湯木奈央」が主人公です。
「千年鬼」(せんねんき) 西條奈加・著 短編集です。それぞれがつながっていく短編です。最後の2作で、どうつながっているのかが、わかる仕組みになっています。
「上野池之端 鱗や繁盛記」 西條奈加・著 だまされて江戸に奉公に出てきた13歳の少女・「お末」の奉公先が「鱗や」です。料理茶屋ですが、3流の店になり果てていました。
「水中少女」 堀川アサコ・著 「竜宮電車」の続編です。 流行らない遠海(とおみ)神社の「神さま」が主人公です。食い扶持を稼ぐために、人間の格好をして、働いています。 「水中少女」と「神さまと藁人形」の2作が収録されています。どちらも優しく、で…
「竜宮電車」 堀川アサコ・著 不思議話の短編集 短編が三篇収録されていますが、三篇がつながった話です。不思議なところへ連れていってくれる「竜宮電車」なのです。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」/香月美夜 著 元々はWeb小説。友だちに面白いと勧められて、Web版の方はひまひまに読了。内容は面白かったんですが、文体の作りが甘いのが気になり、(まあWeb小説だしね…)…
【美しい星】【三島由紀夫】純文学SFの金字塔 三島由紀夫は純文学作家でありながらもエンターテインメント(大衆文学)も書いていた。 ようはプロの作家でもあったわけだが、三島由紀夫が作家として活躍をしていた戦後から70年代ごろまで日本ではSFも流行して…
「耳袋秘帖 人形町夕暮殺人事件」 風野真知雄・著 「耳袋秘帖」シリーズです。妖しい話を、「根岸肥前」が書き留めた「耳袋」が絡んできます。 いつもだとすぐに解決に至る道筋が見えてくるのに、今回の「根岸肥前」は、不調です。何かの病にかかったのかと…
悪医 久坂部羊 末期ガン患者と医者 久坂部羊さんは現役ドクターの小説家です。医療小説をかかれているのですが、それがやはり現役ということもあってリアルなのです。末期ガンが治ると思ってる男と、それを治らないと宣告したドクターの葛藤が描かれています…
「リターン」 五十嵐貴久・著 「リカ」の続編 前作は、主人公が「出会い系サイト」で、出会った「リカ」という「怪物」に、ストーカーされる怖い話でした。 この「リターン」は、その「リカ」が、戻ってきます。今までどこに居たのでしょう?手足と顔のない…
「リカ」 五十嵐貴久・著 ホラーです。 とても恐ろしい怖いホラーです。平凡な会社員が、主人公です。出来心で始めた「出会い系サイト」で、「リカ」と出会います。実際に会ったわけではないのに、「リカ」は徐々に「怪物」となり、異常なストーカーとなって…
【神様が教えてくれた金運のはなし 直接聞いてわかった開運あれこれ】桜井識子(さくらいしきこ)著 著者は、神社やお寺に参拝して神仏と会話をするスピリチュアルな人です。 この本は主に金運について神仏に聞いた話が書かれています。私たちが気になる金運…
月村 了衛 「土漠の花」を読んで大変興味深く思った 2015年度の本屋大賞のノミネート作品にもなった、月村了衛さんの土漠の花!読み始めは「やっぱり、自衛隊の話だ、途中でやめようか」と思っていましたが、読み進んでいるうちに、話の展開の面白さと、…
小野寺史宜さんの「本日も教官なり」は大変気軽な気分で読むことができる本です ほんわかした感じの本で、結構面白く、楽しめた。難しくもなく、肩がこるような本でもなく、夢でうなされたり、都中にトイレに行くのが怖いと感じることなく、スリラーでもなく…
ぶたぶた洋菓子店 矢崎在美 こんなお菓子屋さんに行ってみたい 今回、紹介する『ぶたぶた洋菓子店』は矢崎在美さんのぶたぶたシリーズのひとつです。 街で評判の洋菓子店。お菓子のコンクールに出るため、その人気のお菓子屋さんのパティシエの秘密を探ろう…
タイトル銃 著者中村文則 新潮新人賞を受賞 私が最近読んだ本に「銃」という本があります。著者は中村文則さんで、この本で新潮新人賞を取りデビューしました。その後も、芥川賞、大江健三郎賞などを受賞し、一躍有名になりました。なぜ今になって興味を持っ…
「深紅」 野沢尚・著 第22回吉川英治文学新人賞受賞作 力作です。父と母、幼い弟二人を惨殺された少女が主人公です。主人公は叔母の家庭に引き取られ、無事に成長して、大学生になります。
ライオンの棲む街 ~平塚おんな探偵の事件簿1~ 東川篤哉 東川篤哉さんのミステリー小説は読みやすくてとても面白いので、大好きです。 この本は、神奈川県平塚市を舞台とした、平塚おんな探偵の事件簿シリーズの第1弾なのですが、敬語が使えない27歳のヤン…
日の名残り カズオ・イシグロ 著者はノーベル文学賞を受賞されました。 ノーベル文学賞を受賞したイギリス人(両親は日本人ですが)作家、カズオ・イシグロの著書『日の名残り』を紹介します。
「ケモノの城」 誉田哲也・著 実際に起きた事件を元にして書かれています。 かなり悲惨で「スプラッター」な表現があるので、そういうものが苦手な方には、お勧めしません。 家族を閉じ込め、互いに拷問をさせ、結果として何人も殺すように仕向けたとんでも…
蒼穹の昴 浅田次郎 4巻 号泣必須の歴史小説 浅田次郎が描く近代中国の浅田ワールド全開長編小説です。 時代は清朝末期のいわゆる「ラストエンペラー」時代が舞台となります。
【エレノア・オリファントは今日も元気です】【ゲイル・ハニーマン】 30代の彼氏も友達といない女性が主人公の物語です。ただ、日々の仕事と週末のお酒を楽しみに生きていた彼女。毎週水曜の決まった時間には母親から電話が来て、それがあまり好きではない。…
「耳袋秘帖 銀座恋一筋殺人事件」 風野真知雄 「耳袋」シリーズの、時代小説です。南町奉行「根岸肥前守」が、聞き集めた不思議な話をかきためた書物を「耳袋」と言います。
『古書カフェすみれ屋と本のソムリエ』 里見蘭 この作品自体はシリーズの一作目だが。読むのは二作目になる。先にこの本の続編を読んで気になっていた本だった・古書カフェ「すみれ屋」はオーナーでシェフであるすみれと、カフェの一角にある古書スペースで…
「恋歌」 浅井まかて 明治の歌人、中島歌子の半生。 明治の歌人中島歌子の半生。 幕末期、歌子こと登世は水戸藩天狗党の志士、林以徳のもとに嫁いで来たが、水戸の財政の厳しい武士家族の暮らしぶりや以徳の妹てつ殿に受け入れられないギクシャクした関係に…