なんばあつこ作の「先輩と彼女」は全2巻の少女漫画で、高校へ入学してすぐ3年生の先輩に恋をした主人公のりか。でもその先輩には好きな人がいる。
葛藤の中で成長していくストーリーで、最終的には卒業式で先輩はりかがいないとダメな事に気付く。りかも一度は身を引いたものの、やはり先輩が大好きで想いが通じたことに感動し、涙する。やっと本当に両想いになった2人でした。
好きだった登場人物、キャラクターに関して。
わたしが好きだったのは主人公のりかちゃんでした。
りかちゃんは決して王道のお姫さまキャラではなく、何の取り柄や目立った容姿もない。ただただ好きになった先輩に振り向いてほしい。こっちを見てほしい。先輩の好きな女の人なんていなくなってしまえ。
そんな醜いところ、情けないところ、弱いところがありつつも決して先輩の邪魔はしない。
そんな健気で一生懸命な姿に惚れました。
最終回を読んで(見て)思ったこと、感じたこと、考えたことなど感想。
この漫画では一筋縄では両想いになりません。
りかちゃんの好きなみの先輩の心の中には卒業した才色兼備な葵先輩がいる。それでもいいからと無理やり付き合ってもらってもやはり埋まらない心の距離。
せめて葵先輩が嫌な人ならいいのに。
なんで葵先輩はいい人なの、、。と、
まさにりかの心の叫びや苦しみがすごく伝わってくる内容だったからこそ、最終的に両想いになったとき、みの先輩がりかがいなくて寂しかったと言ってくれた時に心の底からよかった、と思いました。
まるで自分の長年の恋が実ったかのようなラストシーンはずっと脳裏に焼き付いています。
なんばあつこ先生は感情描写がとても繊細で上手なのでとてもオススメします!