蒼穹の昴 浅田次郎 4巻 号泣必須の歴史小説
浅田次郎が描く近代中国の浅田ワールド全開長編小説です。
時代は清朝末期のいわゆる「ラストエンペラー」時代が舞台となります。
売国奴と言われた西大后は本当に悪者だったのか・・・。糞拾いの貧乏人「春児」が宦官となり成功していく物語を進めつつ、史実を交えながら話は進んでいきます。
浅田次郎もこの物語を書くために物書きになったと言うほどの壮大なスケールです。国をまとめる為に葛藤し続ける西大后の心理描写が描かれており、本当の西大后はどんな人だったのか・・・と考えさせられます。
実際の史実とは異なることもありますが、一つの物語として完成されたストーリーです。
私がこの本を読み終えたのは新幹線の中だったのですが、あまりの感動で新幹線の中で号泣してしまいました。だいぶ恥ずかしかったです。
とにかく、兄弟愛あり友情あり親子愛ありの感動傑作で、中国に行きたくなること間違いなしです。
続編として「珍妃の井戸」「中原の虹」「マンチュリアンリポート」がありますが、絶対にこの蒼穹の昴を読んでから読むべきです。