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感想・書評『朝井まかて著 阿蘭陀西鶴(おらんだ さいかく)』ネタバレ注意「一人娘で目が不自由なおあいの視点から描いている作品」(レビュー)。 #読書

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この小説は、第25回織田作之助賞を受賞した、朝井まかてさんの作品で、江戸時代の大坂を舞台に、井原西鶴とその一人娘のおあいの物語です。「好色一代男」や「世間胸算用」などを創作した井原西鶴の創作に対する思いを、一人娘で目が不自由なおあいの視点から描いている作品に仕上がっています。

井原西鶴の創作の原点や、西鶴をめぐる人間模様を絡ませてあり、目が不自由なおあいの父西鶴に対する思いの変化をじっくりと描いているようにも思います。井原西鶴が、俳諧の創作をしていく中、やがて草紙作家になっていく過程は、目が不自由なおあいの感覚を通した視点からも表現されていて、ぐんぐんと小説の中に引き込まれていくように感じました。朝井まかてさんは、主役の五感で感じるものの表現が、読み手の想像力を呼び起こすように思います。この作品でも、主役のおあいが目が不自由ということもあり、より感覚的て、想像力を呼び起こす文章になっているように思います。途中で読むのをやめられず、一気に読んでしまいました。