またまた今野さんの小説を手に取ってみました。この本は昨年発行された本で、一度読んだことがあるかもしれませんですが、もう一度読み返すつもりで手に取りました。
お得意の安積警部補シリーズ、つまり湾岸警察署の強行班の活躍が主な話の根幹です。
この本の中で、安積警部補の人間として持つ魅力が、周りにいる部下や仲間たちにいろんな、いい意味での影響を与えるという話の展開になっていて、それぞれの登場人物が、安積に影響を受けながら考え方が変わっていく、つまり安積の魅力の原因を探る本になっています。
中には、以前、今野さんの別の本に出てきたような話もありますが(このため、読んだかなという既視感に囚われ錯覚を起こします)、いつもの今野さんの特徴として、読みやすい、そして素直に頭の中に染み込んでくるそんな本でした。
今野さんの本は、どの本を選んでも、肩がこらずに読める本ばかりなので、通勤電車の中で時間をつぶすにはとってもいい本です。
難しい言い回しや、堅苦しい文章もなく、警察モノなのですが、警察に務めたことのない一般の我々にもわかりやすく書いてくれているので、大変大好きな作家のひとりです。