」で便利でお安く。瓜二つの「鞠子」と「双葉」それぞれに東京と函館に暮らし、何の接点もありません。母親も父親もそれぞれに違うし・・ある日「双葉」がアマチュアバンドの歌手として、テレビに出演したことから、事態が大きく動いていきます。二人はそれぞれに引き合うように、東京と函館と入れ違うようにして、事態を解明しようとするのです。
本当はそれぞれに、全く知らずに暮らしていれば穏やかな暮らしが続いたのでしょうが、そうはいかなくなってしまうのです。
最新の医学の分野が関わってきます。二人の女性は「クローン」だった！のです。遺伝子治療のために、二人は狙われます。この危機をどうやって乗り越えていくのか？
なぜ？二人は生まれたのか？間もなく実際に起こるかもしれない医学の発展に驚くとともに、でも「命」を操作することは、果たして許されてよいことなのだろうか？と、大きな疑問を抱くのです。
難しい問題を、わかりやすく読みやすい小説に仕上げていますが、提起している問題は、とても大きく難しい事だと、しみじみと思うのです。
