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「滔々と紅」 志坂圭・著 2014年 第1回本のサナギ大賞受賞・ネタバレ注意「天保8年、大飢饉のときに9歳の少女が人買いに」(レビュー)。 #読書

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まだ新しい書き手の作品です。全国の書店員が選んだ「世に出したい」新作!第1回本のサナギ大賞を受賞した作品です。
まだ新しい書き手の作品なので、そう期待せずに読みましたが、十分楽しむに値する作品です。
天保8年、大飢饉のときに9歳の少女が人買いによって、吉原へと売られていきます。吉原の中で成長していく少女は、たくさんのつらい事を乗り越えて、生き抜いていきます。
吉原の世界の描写も自然で、納得のいく描かれ方をしています。何より主人公の少女の賢く、強く生きる努力は目をみはるばかりです。
たとえ花魁の位に上がっても、その後の暮らしで幸せになれるのは、ほんの一握りの人だけです。
この主人公は無事に生き抜いて、表から吉原を出ることができました。いったいどれほどのつらい苦しい思いがあったのでしょうか・・
その後の暮らしも、少し描かれていますが、亡くなったと思っていた母の消息を聞くことができたのは、幸せでした。会うことはかなわなかったとしても、主人公にはうれしいことだったでしょう。