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「酒田さ行ぐさげ 日本橋人情横丁」 宇江佐真理・著・ネタバレ注意「短編集です。どの作品も江戸の人情にあふれた名作揃い」(レビュー)。 #読書

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短編集です。どの作品も江戸の人情にあふれた名作揃いです。思わず感動の涙がにじむ作品もあります。
「花屋の柳」では主人公は花屋の息子の「幸太」です。花屋の店の前には柳の木が植えられていいます。「幸太」は柳の木が嫌いでした。
貧乏ながらもなんとか暮らしていた「幸太」でしたが、成長するに従い、いろいろな事がわかってきました。
ねぇちゃんは父親の連れ子だった・・母さんは大きな花屋の一人娘だった・・祖母が亡くなり、祖父が病に倒れ、母は実家に戻ることになった・・
「幸太」は、父親もねぇちゃんも、一緒に戻れるように、祖父に願い、そして聞き届けられました。
少年が素直に賢く育っていく中で、江戸の風物、時の移り変わりが語られて、しみじみとした思いの残る作品です。
最後に「幸太」は、柳の木って、良いものだなぁ~と、思うようになるのです。母の実家の跡を継いで、良い職人になることでしょう。
他にも、以前同じ職場で働いていた愚図でのろまの男が、酒田の出店の主に出世して驚く、廻船問屋の番頭の物語表題作の「酒田さ行ぐさげ」も、いろいろと考えさせられる物語です。