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感想・書評『荘子 現代語訳 下:池田知久』ネタバレ注意「世俗との関わりを絶って「無能」の世界に生きることを説いた」(レビュー)。 #読書

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不思議な哲学:『荘子 現代語訳 下』(池田知久)

中国古典の白毫『荘子』。世俗との関わりを絶って「無能」の世界に生きることを説いた『荘子』は東洋哲学の代表とされつつも、原文では理解しにくく、ほとんど読まれることはありませんでした。

しかし、「無用の用」「庖丁解牛」「朝三暮四」といった身近な諺の典拠は『荘子』であり、日本人に無意識に受容されている中国古典でもあります。『荘子 現代語訳 下』は『荘子 現代語訳 上』の続編となります。上巻と同じく分かりやすい現代語訳と解説で、『荘子』の深淵で不思議な哲学世界を存分に楽しむことができます。『荘子』は一見すると、理想論を語って空想の世界に生きる哲学のように見えますが、読んでいくうちにハッとさせられる一節に出会います。必ずしも『荘子』を全て理解する必要はないと思いますし、無理だと思います。『荘子』の中に自分の理解できる部分を見つけ、それを増やしていくという読み方をオススメします。そのような意味で『荘子』は長く付き合える一冊に違いありません。