三浦しをんの作品、はどことなく力が抜けたいい感じのそんな小説で.、以前から「まほろ駅前理髪店」などもを読んだことはある、好きな作家の一人です。
実はこの「神去なあなあ云々」も読んだというような記憶があったんですが.久しぶりにブックオフで見つけ、装丁が綺麗な状態だったので、もう一冊の「神去なあなあ夜話」とどちらを選ぶか迷ったのですが,「神去なあなあ日常」の方を選んで買ってきました。
価格は360円と手頃だったのと、本の状態も中古といいより、新品と言ってもおかしくないほど綺麗な状態です。
さてこの「神去なあなあ村」なんですが,三重県の松阪市からのローカル線に乗って神去村というところに,主人公である勇気君が、両親から無理やり就職を決められて送り込まれた、三重県の奈良県との県境に近い山奥の村です。
神去村そしてローカル線のことをネットで調べてみました。
実は私が生まれたところも三重県で松阪には非常に縁がありますので気になって調べたところ、本の中に出てくるローカル線は名松線ということで本来は松阪から奈良県の名張までつなぐ予定だったらしいのですが、どういうわけかこの本の中で神去村となっている、伊勢奥津駅がある村が終点です。
行ってみたら主人公の勇気や直紀さん、そしてヨキにも会えるような気がするのですが残念です。
さて神去村で 1年を通して働いた勇気くん。いろんな体験をしながら逞しく山の男に成長していく姿が軽妙なタッチで描かれ、周りにいる先輩たち、そして人情味溢れると言うか野性味溢れると言うか、林業指導をしてくれるヨキ。
そんな生活や仕事ぶりが面白く、そしてなんでも、なあなあで済ませてしまう神去村の人たちの、 人情味が溢れるそんな話の展開が面白く、ついつい一日で読んでしまいました。
もう一冊の「神去なあなあ夜話」はぜひ買って(多分この続きだと思うので)読んでみたいと思います。
この本のクライマックスは45年ぶりに開かれた神去山の大祭の話です。
山の頂上に生えている千年杉を切り、神去山の麓までその千年杉にまたがって山を滑りをしてくる、そんな勇ましい山男たちのはしゃぎぶりのような、かっこいいと言うか、命を懸けているのに、まるで童心に帰ったような祭りの、そんなはらはらどきどきの情景が描かれています。
まるで木曽の御柱祭りのようです。
最後に勇気と 直記との今後の恋の展開がどうなっていくのかも非常に楽しみです。
とにかく三浦しをんさんの本は、肩が凝らずにを読むことができるんで楽しいです。