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感想・書評「東洋の理想』(岡倉天心):日本文化論の名著」ネタバレ注意・ヨーロッパ文明が日本に流れ込む中、堂々と日本文化の素晴らしさを語った(レビュー)。 #読書

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『東洋の理想』(岡倉天心):日本文化論の名著

「内からの勝利か、それとも外からの強大な死か」の言葉で知られる岡倉天心。この有名な言葉が末尾を飾っているのが、『東洋の理想』です。ヨーロッパ文明が日本に流れ込む中、堂々と日本文化の素晴らしさを語った岡倉天心の芸術観がよく表れている1冊として、今でも高い評価を受けています。しかし、日本文化が素晴らしいと語った岡倉天心はただのナショナリストではありません。

『東洋の理想』は日本文化がアジアの理想になるというのではなく、アジアの理想の中に日本文化があるという立場に立っています。そのため、中国文化・インド文化・仏教文化といったアジアを取り巻く文化が日本文化には重要だと述べています。岡倉天心のアジアの中の日本という視点は、近現代人でもなかなか抱くことができなかった視点です。明治期にすでに近現代人を超える視点をもっていた岡倉天心の先見の明には脱帽するばかりです。日本文化について語るのであれば、岡倉天心『東洋の理想』は必読書と言えるでしょう。