「上野池之端 鱗や繁盛記」 西條奈加・著
だまされて江戸に奉公に出てきた13歳の少女・「お末」の奉公先が「鱗や」です。料理茶屋ですが、3流の店になり果てていました。
だまされて江戸に奉公に出てきた13歳の少女・「お末」の奉公先が「鱗や」です。料理茶屋ですが、3流の店になり果てていました。
流行らない遠海(とおみ)神社の「神さま」が主人公です。食い扶持を稼ぐために、人間の格好をして、働いています。
「水中少女」と「神さまと藁人形」の2作が収録されています。どちらも優しく、でも切ない話です。
「神さま」は、目に見えないはずなのに、この「神さま」を見ることができる青年から、悩みを解決してほしいと依頼されます。
短編が三篇収録されていますが、三篇がつながった話です。不思議なところへ連れていってくれる「竜宮電車」なのです。
元々はWeb小説。友だちに面白いと勧められて、Web版の方はひまひまに読了。内容は面白かったんですが、文体の作りが甘いのが気になり、(まあWeb小説だしね…)とウエメセで、紙の本を買うまでもないかなあと思ってました。
三島由紀夫は純文学作家でありながらもエンターテインメント(大衆文学)も書いていた。
ようはプロの作家でもあったわけだが、三島由紀夫が作家として活躍をしていた戦後から70年代ごろまで日本ではSFも流行していた。
「耳袋秘帖」シリーズです。妖しい話を、「根岸肥前」が書き留めた「耳袋」が絡んできます。
いつもだとすぐに解決に至る道筋が見えてくるのに、今回の「根岸肥前」は、不調です。何かの病にかかったのかと、皆が心配していますが・・今回の殺人事件と、関わっていたのです。
久坂部羊さんは現役ドクターの小説家です。医療小説をかかれているのですが、それがやはり現役ということもあってリアルなのです。末期ガンが治ると思ってる男と、それを治らないと宣告したドクターの葛藤が描かれています。最初に余命宣告をされてから決別するのですが、それから2人は交わることはありません。