「遭難者」 折原一著 最後のドンデン返しにビックリです。
山で滑落した青年を取り巻く謎と不信、疑問がどんどん湧き上がってきます。始めは事故だと思われていましたが、自殺?かとの疑いもあり、最後には、殺されたのではないかとの話も出てきます。
亡くなった青年の母親が「慰霊登山」の参加中に、また滑落します。残された青年の妹が、母親の疑問を晴らすように動き出します。果たして事故か、殺されたのか?
読み進むうちに、いったい真相はどうだったのかと、興味が募りどんどん先へ読み進めていきます。読むのが止まらなくなり、夜更かししてまで読んでしまいます。
「折原一」の作品の特徴である「ドンデン返し」が、いかんなく発揮されている本です。
一冊読み終えると、また「折原一」の別の本を読みたくなってしまう、癖になる作家です。この作家の持ち味である、ドンデン返しには、いつも驚かされます。
ヒントは少しづつ提示されているのですが、それを読み解いていくのは、至難の業です。いつかは結末が提示される前に謎を解いてみたいと思って、今日も別の本を手に取っています。