この小説はあらすじだけでも面白いです。
宅間という刑事はとある事件の犯人だと誤解され、逮捕されて10年も刑務所で暮らす羽目になってしまいます。その被害者が意識を取り戻し、宅間が犯人ではないと話したことで宅間は冤罪であったことが判明しました。その時点で宅間はなんて可哀想なのだと感じました。
その宅間は刑務所で様々な犯罪者と話すことで、犯罪者の心理を頭に入れるようになっていたため、それを捜査に活かしていっているというのが面白くて見ごたえがあります。
捜査する側の気持ちや考え方と、犯人の心理両方とも書かれているから、それぞれの視点の上で読んでいくというのは斬新で、一気に読み終えてしまいました。
美容院に行っている時、暇潰しにこの本を読んだのですが、気が付けば美容師の言うことが耳に入らなくなるほどにはまり込んでいて読み甲斐があって面白かったです。スペシャリスト1-2も合わせてじっくり読んでいくのが楽しいです。