真面目であり、少し内気な主人公、陽子。普通の学園生活を送っているなか、いきなり知らない男によって、別の世界に連れて行かれてしまうという、ファンタジー小説です。
また、世界観が歴史的な雰囲気があり、とくに中華風な世界観があるのが面白いところであります。妖魔と呼ばれるモンスターとの戦闘でのシーンは、殺すことへの恐怖心がある陽子の気持ちが凄い表現されているうえ、その後、国の王様となるまでの成り立ちが非常に面白いところであります。
冒険小説というには違う作品ですが、旅をするなかで、さまざまな出会いとともに人との恐怖心から変わっていく姿も良いところです。とくに、陽子が戦へ向かい、戦う姿は最初のころの内気な性格とは一変してしまうのが印象的でした。異世界ファンタジーが好きな人にはおすすめしたい小説です。
また、この作品は、数ある各巻によって主人公が違うために、いろいろな視点や世界観を感じられ読めるのが面白いところであります。