「四度目の氷河期」 荻原浩・著 少年の成長の物語
父親がいなくて、母親と二人暮らしの少年の成長の物語です。4歳の時に初めて、父親がいないことを自覚しますが、母親が何も話してくれないので、自分でいろいろ考えてみました。
母親の仕事は「遺伝子の研究」です。昔、ソ連に留学していて、帰国して主人公を生みました。それから母子二人で暮らしています。
主人公は、自分の父親は「クロマニヨン人」だと思い込みます。たくさんの本を読んで、「クロマニヨン人」のことを調べ、だんだんと確信を持つようになります。
男の子の思い込み、成長過程、思考の組み立て方など、女の子しか育てたことのない私には、ビックリすることばかりです。男の子を育てたことがある方なら、心当たりがたくさんある話なのかもしれません。
母親は癌になり、亡くなってしまいますが、最後に父親はソ連の研究所で一緒だった博士だとわかりますが、主人公は納得できないのでしょう。
主人公は高校生になり、ソ連に行きます。父親だという博士に会いますが・・納得できません。
あくまでも自分の父親は「クロマニヨン人」なのですね。少年の成長の物語。男の子って・・めんどくさいものですね。