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感想・書評『謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア 高野秀行』ネタバレ注意「実は国内でも様々な地域に別れており、内戦を全くしていない地域もある」(レビュー)。 #読書

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謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア 高野秀行 研究の視点が独特!

ソマリランドという国についてのルポタージュ作品です。一般的には海賊行為などで危険な国として知られているソマリアですが、実は国内でも様々な地域に別れており、内戦を全くしていない地域もあるそうです。

筆者はそこから国際的にソマリアといわれている場所の中でも、お互いが国として宣言し、独立した政治を行なっている事を掘り下げていきます。タイトルにもあるソマリランドという場所も、内戦が続くソマリアの中の一つの地域で、何故か平和なエリアだそうです。しかも民主主義の政治がきちんと行われているのですが、それが何故成り立っているのかという点を、筆者が現地でフィールドワークを行いながら分析し、独自の結論を出す様が描かれています。現地の人たちとコミュニケーションを取る手段や解説の仕方が独特で、難しい問題を私たちにわかりやすく、ユーモアをまじえながら解説してくれます。ルポ作品ですと、真面目なトピックを扱うので、読み物として楽しいとは言い難い作品も多いですが、筆者の作品は、何故かいつも思わず笑って読む事ができます。もちろん本人は大変な思いをして取材をされているでしょうし、起きている問題自体は難しいのですが、本人が変に気取らずに書いてくださるのが、この本の魅力だと思います。ルポタージュは苦手という方にも楽しめる作品だと思います。ぜひ読んでみてください。