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感想・書評『日本語の年輪:大野晋』ネタバレ注意「言葉は時代とともに変化するものと言われますが…」(レビュー)。 #読書

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日本語ってこんなに変わる!:『日本語の年輪』(大野晋)

言葉は時代とともに変化するものと言われますが、いざどういう風に言葉が変わるのかと聞かれて答えられる人はほとんどいないでしょう。たとえそれが日本語をあってもです。『日本語の年輪』は様々な日本語の変化を古文から現代語までを射程に入れて紹介しているのですが、この内容が本当に興味深いのです。

「美しい」は肉親への愛から小さいものへの愛、そして小さいものへの美から美そのものを表すように変化した。「お前」「貴様」は尊敬語だったのに相手を軽んじる言葉に変化した。このような私たちが普段使う言葉が長い時の流れを経て、意味が徐々に変わっていったことを分かりやすい説明で解説してくれており、目から鱗です。言葉は変わるということに実感を持てるのが『日本語の年輪』なのです。ただし、最後の「日本語の歴史」の項は現在の一般的な学説とは少し違う部分があるので、注意が必要です。あくまでも1つの説として理解しておくといいでしょう。いずれにせよ、日本語の変化をここまで幅広く追った文庫本は『日本語の年輪』以外にはありません。日本語に興味を持っている人は読んで損はありません。