河野裕『ベイビー、グッドモーニング』は死神の優しい話
『ベイビー、グッドモーニング』は死神の少女が死ぬ直前の人々の前に現れる話。ひとつひとつの短編がリンクしており、最後に一つのオチが提示される連作短編集です。
個人的に好きだったのは小説家の話のメタメタな感じかな……あの始まり方は衝撃的でした。でもああいうのは小説でしかできない書き方だろうから、ぐっときますね。もっとやってほしいです。
あとは道化師の話も哀しかったです。不器用なピエロが提示した愛の形と言うのがつらいです。なんとか幸せになってほしかったんですが、この作品は死神の話ですからだいたい死ぬんですよね……。
でも最後の終わり方は、きちんと希望を残していたのでよかったです。あの終わりがなければ悲しいだけの話になっていたかもしれません。作者は上手です。さすがプロ。
続きが読みたいなと思ったんですが、あとがきによると一冊で終わらせるみたいです。残念。でもこれはここで終わらせるのが一番美しいのかもしれませんね。
ありがとう寄稿。
この本は、ヨーロッパにある架空の国ソビュール王国で、主人公の東洋人の久城一弥と金髪の長い髪を持ったビスクトールのように美しい少女ヴィクトリカが様々な事件を解決する前作「旧大陸シリーズ」からの続きのシリーズの第1作です。
感想・書評「GOSICK RED:桜庭一樹」ネタバレ注意・ヨーロッパにある架空の国ソビュール王国で、主人公の東洋人の久城一弥と金髪の長い髪を持ったビスクトール(レビュー)。 #読書 - みんなの恋愛ブログ。