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京極夏彦「魍魎の匣」感想・おもしろかったです。色々かまえて読み始めましたが、全然難しくなかったです。

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秋の夜長は読書とブログ

ナカノ実験室 2013/10/04 [13:54]

今週も、はてなお題に参加しましょう。
銀河パトロールジャコ・感想「あの世界」を別の視点で描かれたのは、叙情的でした。 - ナカノちゃんねる

延命 2013/10/09 [23:41]

以前のお題でこの夏の課題図書にしていた、京極夏彦「魍魎の匣」の感想を。

夏休みの宿題よろしく8月末に慌てて読み始めたのですが、夏の終わりのお話だったのでちょうどよかったです。

正直、「色々難しそうだけど文化的教養として1回くらいは読んどいたほうがいいかな、京極夏彦」くらいの気持ちゆえの「課題図書」でした。

※教養ならもっと色々あるだろう!という向きもあるでしょうが、ふだん、東野圭吾・伊坂幸太郎・有川浩・恩田陸といった、大衆的すぎて直木賞とれないレベルで大衆的な作家さん(とってるかもしれませんが)ばっかり読んでる人間にしては精一杯文学寄りのチョイスだったのです。

が、おもしろかったです。
色々かまえて読み始めましたが、全然難しくなかったです。

・文章が難しくなかった!
「さう云ふと」みたいな文章から始まるので、うへえ全編そんなんかと思ってたら本編は現代文でした。
近代文学的な雰囲気は好きだけど読めない私にはちょうどよかったです。

・うんちくが難しくなかった!
大半が妖怪うんちくだと聞いていたので、ついていけるかしらとか退屈しないかしらとか、そんなの司馬遼太郎先生以外許されるのかしらとか心配だったのですが、なんでしょう、冨樫義博先生のマンガで架空のゲームのルールとか説明してる見開きページのように(きっと読み飛ばしても大丈夫なんだろうな…と思いつつ)情報量のわりにさくさく読みすすめられました。
うんちく言うキャラの横に、うんちくについていけないキャラが配置されてるのも、漫画的で読みやすいのかもしれません。

・トリックが難しくなかった!
こんだけ厚い本なんだからさぞ難解なトリックなんだろう、はたして理解できるかしら、というか解決編とかなくてなんか彼岸へ行っちゃうみたいな抽象的な展開だったらどうしようとか不安でしたが、まあ、うんちくカットしたら2時間の映画におさまるボリュームなので(実際は原作と映画で話が違うそうですが)、トリックはちゃんと解けるやつでした。
あと、解決編で、探偵役の横で主人公が(肝心のトリックはまだ説明してくれないのかな)って考えてたりとか、ミステリーの定石へのつっこみがちょいちょい入るのもおもしろかったです。(続く)


延命 2013/10/09 [23:44]

(続き)
→長くなかった!
ちょっとしたお弁当箱くらいの厚みと重みがあることで有名な京極作品ですが、以上のような感じで全然長く感じなくておもしろかったです。
とはいえ一晩で読みきれる量ではないので、逆に今晩はここまでとふんぎりもつくし、何日も楽しめてよかったです。

・あと意外と映画のイメージに引きずられなかった!
京極堂が堤真一としか思えないんじゃないかしら…とか心配してましたが、あんまり引きずられず、むしろ、堤真一は木場修じゃない?とか、木場修役の(たしか)宮迫は鳥口役のほうがはまりそう!とか、色々たのしめました。
最終的に京極堂=河村隆一、美馬坂=福山雅治、榎木津=豊島くん(知人)に落ち着きました。
読まれた方の、そして「全然違うよ!」という方のマイキャストとかうかがってみたいところです。

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

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