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納税と働かないことと「悪」とか・企業の法人税はどう考えている?

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納税と働かないことと「悪」とか

いけるしかばねさん 2013/07/29 [16:25]

あくまでも個人的なメモとして。

少し前にとある頻繁に顔をあわせる人(元証券会社社員・院生・バブル経験者)と、「働かないこと」をめぐって軽く言い合いになった。
その人の主張の骨子は以下のようであった。

  • 働かないのは社会的に悪である
  • 所得から十分な額の納税をすることで社会が維持されている
  • 高額所得者は納税によって社会に貢献しており、低所得者はそれをしていない
  • 働かないことは納税という社会的義務/貢献を十全に果たしていないことであり、その一点において言い逃れできない

「労働しない自由」はいかようにも主張できるが、しかしこのように「十分な貢献をしていない」というスティグマからは逃れられないのか。そのときには即応できず、つまらない応答しかできなかった。

(余談その1。その人は後日、「厳しい言い方になってすまなかった」などという「勝利宣言」を突きつけてきた。わざわざ後日!)

さらに別の日、別の社会人の知り合い(某福祉系企業勤務、サービス残業月60時間、推定手取25万/月くらい)からも同様の趣旨の発言を聞いた。この種の論理はそれなりに深く浸透しているものと思われる。

さて、現時点で思っていることを書き出しておくと、

  • そもそも社会/政府をなんのために作っているのか
  • 稼いでいる/稼いでいない、もしくは働ける/働けないに関わらず、一定の保障/サービスを行うため
  • 税を集めて社会的に分配する中で、集められた税がどこからきたかは、分配する段階においては問われない
    • 税の出元に応じて使途が決まるわけではない
  • 納税額に応じて社会的なサービスが行われるなら、一括して税を集めて分配するシステムは不要であり、収入に応じてサービスを買えばいい
    • 一度税という形でシャッフルするのではなく、はじめから応分の額を個別の対象に払えばいい
    • 実際そのような考えをとっている国は存在する
    • 日本もそうなりつつある
  • 納税しないことを「解決されるべき悪」とするなら、つまり納税しない人を社会から排除すべきだと考えるなら、そういう再分配システムとしての納税の意義を否定することになる

この中にどのくらい事実誤認や矛盾が含まれているのかわからない。またある程度妥当だとして、どういう思想的範疇に属するのかもわからないし、調べていない。

ついでに、

  • 再分配としての意義を認めない納税は、単に「高額納税」という「ステータス」を手に入れたいと解釈されても文句は言えないのではないか
    • あくまで私が勝手にそう感じるだけです
  • 再分配システム自体が不要だと考える人も存在しうる
    • 現状のシステムがそうだからという立場は別にとらない
    • あくまで私がそういう論理が必要だと考えるというだけ
    • 国/行政の単位でそういうのがうまくいかないから、より小さなコミュニティ単位で互助活動を行おう、という活動も存在する
  • 最初の人のような人は世の中を任意に二分割して、片方がなんらかの理由で排除されるべきだと考えられるとして、決して自分は「排除される側」には入らない、と固く信じているのだと思う
    • 私は日本在住日本人、男性、国立大卒であり、そうした排除を受ける可能性は相対的に低い(文系院生でありすでに排除の兆しがあるが)。だが、「自分が排除されない」ことをもって「排除される人がいてもいい」とは考えない
    • 道義的問題に帰着するのは好まないが、ことに自分が道義的に正当であるという主張は嫌いだが、根底にこの種の倫理をおかないことには考えが進まないと思う

(余談その2。ある特定の人、もしくは特定のタイプの人に対して、会話中に知的能力が麻痺してしまう現象を頻繁に経験する。決して議論に慣れていないわけではない。この問題はどのように解決しうるのか。とりあえず腹が立つと頭の回転が悪くなる。)

(余談その3。そのうち直接言うと思います。そのときのためのメモ。)

企業の法人税はどう考えている?

ナカノ実験室 2013/07/30 [08:22]

働いてない身としては、なかなか辛い内容でもあるけれど、個人の上にある企業の法人税とかは、話された相手はどう考えているのかな?と、気になります。

労働の意味を納税におくなら、先祖代々のお金持ちは「働かせること」とか、権利で食べていける訳だけど、あくまで雇用される立場での話しなのだろうか。

働きたくない派の人間としては、なかなか、難しい内容。


いけるしかばね 2013/07/30 [13:12]

そうですね、個人単位のことしか話してませんが、個人の収益の集積をはるかに超えた利益を上げる企業だとか、もっている財産を転がすだけで収入になる地主のこととかを考えないと片手落ちですね。
そもそも被雇用者は労働の対価としてしか収入を得ないわけで、「給料」は「利潤」ではない、という点が抜け落ちてますね。「給料」の多寡をめぐって納税額を云々するのは五十歩百歩というか、根本的な誤解に基づいている気がしてきました。

いずれにせよ働きたくないし、働けとののしる人間にはなりたくないと切に願う次第であります。


ナカノ実験室 2013/07/30 [14:28]

多分、労働美化の究極は、他の人に同じこと求めることなのだと思われます。労働は否定しませんが、せめて労働時間とか平均で減ればなーと思います。


いけるしかばね 2013/07/30 [15:58]

自分はこれだけ苦労しているのだから他の人もこのくらい苦労しなくてはならないと考える人間のいかに多いことか。究極的には「同調圧力」の問題に逢着するわけですな。
みんなで一斉に身を粉にして働くべきだという観念を捨てれば楽になるのにと思うことしきりです。