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感想・書評『「リターン:五十嵐貴久・著』ネタバレ注意「リカの続編:手足と顔のない状態の死体が、全作で行方不明に」(レビュー)。 #読書

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「リターン」 五十嵐貴久・著 「リカ」の続編

前作は、主人公が「出会い系サイト」で、出会った「リカ」という「怪物」に、ストーカーされる怖い話でした。
この「リターン」は、その「リカ」が、戻ってきます。今までどこに居たのでしょう?手足と顔のない状態の死体が、全作で行方不明になっていた主人公と判明します。
コールドケースとされていた、行方不明事件が動き出します。「リカ」は愛していた(と、思い込んでいた)前作の主人公が亡くなったことで、きっと次の相手を探すに違いないということで、罠をかけます。
本作の主人公は女性の刑事です。あまりにも前作の読後感が良くなかったのを踏まえてか、今回は善良な主人公なので、読み進めることに苦痛はありません。
「リカ」は前作とは違い、全く理解不能な「怪物」という扱いになりました。
暮らしに欠かすことができなくなった「ネット社会」の怖さを先取りした小説ということができます。「ネットの世界」の本当の怖さを、描き出しています。
上手く使えばとても便利なものではありますが、一歩間違うと恐ろしいことになります。

「東京湾臨海署安積班 晩夏」 今野敏・著

感想・書評『東京湾臨海署安積班 晩夏:今野敏・著』ネタバレ注意「東京湾で、漂流中のクルーザーの中、他殺体が見つかりました」(レビュー)。 #読書

台風一過の東京湾で、漂流中のクルーザーの中、他殺体が見つかりました。前日に開かれた新木場でのパーティーでも、変死体が発見されました。
当初は別の事件だと思われていたのですが、後につながりがあるとわかってきます。
「安積」の親友が犯人ではないかと疑われてしまいます。どうもはめられたようです。この二つの事件がどうつながっていくのか、地道な捜査が積み重ねられていきます。
結局は一人の女性を挟んでの、恨みつらみで起こった事件とわかってくるのですが、この捜査の中での、人間関係、先輩後輩の関係、若手をどう育てていくのかなどの、警察内部の様々な出来事が、ていねいにつづられています。
その中で「安積」のひととなり、警察内での立場などが、浮き上がってくるのです。捜査本部の立ち上げ、管理官と現場の刑事、他の署との兼ね合いなど、本当にこんな感じなのだろうと思ってしまいます。
シリーズの中の1冊ですが、すっかり「安積」のファンになりました。別の物語も読みたいと思いました。