みんなの読書ブログ

みんなの読書記事を更新します。

スポンサーリンク

感想・書評『誰か:宮部みゆき』ネタバレ注意「主人公の義父の運転手が不慮の事故で亡くなったことをその娘姉妹が犯人を」(レビュー)。 #読書

【おすすめ情報】知らない人は損している!「アマゾン業務用ストア」で便利でお安く。

誰か 宮部みゆき ちょっと意外でした。

宮部みゆきさんの本は初期の頃読んでいました。サスペンスタッチなものからヒューマンコメディっぽいものなど、友人に借りたりして読んでいたのは読後最近流行の嫌ミス的な感情にならないことが一番の理由だと最近思いました。ハッピーエンドで終わることが多いからです。

この本は久しぶりに読んでみようかと手に取った作品ですが実はシリーズものらしいと後で知りましたが初めてでもすんなり入っていけたのは人物描写や関係の説明が上手だからだと思います。主人公の義父の運転手が不慮の事故で亡くなったことをその娘姉妹が犯人を突き止めたい気持ちと過去をあまり掘り起こされたくない気持ちとの折り合いを主人公がつけながらその深層にある人間心理をあらっていくというあらすじですが、一言感想にある通りそこが意外でした。いつもの宮部ワールドでは犯人見つかりそれまでの過程が様々な人とのふれあいで温かい気持ちになって過去は過去で誤解があったよね、新しい人生を始めようね、前向きだねで終わるところ、姉妹がお互いに妬み嫉みから行動しそれまで丁寧に説明されてきたキャラを完全に崩壊させて人間の、または男女の汚い部分を汚いままより薄汚く表現されたところが圧巻でした。そんな人間いるのか?と普段思いがちな人間像を浮き彫りにしています。
こんな人も書くのだなと思ったらまた宮部さんの作品を読みたくなりました。