木漏れ日に泳ぐ魚 : 恩田 陸
恩田陸さんの直木賞、本屋大賞W受賞作品です。別れを決めたある男女は最後の夜に語り合い物語は進んでいきます。正直最初は彼らが何を話しているのか理解することができませんでした。しかし、読み進めていくうちに、真相が分かっていき読むのを止められなくなりました。
この物語は男目線と女目線の両方が書かれているので、二人の気持ちのずれ、誤解、疑い、悲しみ、喜びなど様々な感情を読み取ることができます。また、読めば読むほど真相が分かっていくので、解放感を味わうことができますし、その真相が衝撃的なものであるのでこの作品には本当に驚かされました。一見恋愛小説かと思われがちですが、それ以上にミステリーな作品でした。この作品は、およそ300ページほどで完結しますが、話の内容はその倍以上で、読了したときにはものすごく満足でした。
ミステリー小説が好きな人には是非読んでほしい作品だと思いましたし、私もこの作品がミステリー小説を好きになるきっかけとなりました。