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感想・書評『天切り松闇がたり 第5巻 ライムライト:浅田次郎・著』ネタバレ注意「最新作です。それぞれが独立して読むことができる短編集」(レビュー)。 #読書

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「天切り松闇がたり 第5巻 ライムライト」 浅田次郎・著

「天切り松」シリーズの最新作です。それぞれが独立して読むことができる短編集でもあります。
物語の語り手の「天切り松」は、もう今ではすっかり隠居の身の上です。「天切り松」の語って聞かせる「目細の安吉一家」の物語です。
「天切り松」の語る言葉が、たまらなく江戸弁なのです。大みそかの立ち番の巡査に「おう、わけえもんがさぶいんなら、おれぁもっとさぶいぜ。すまねえが渋茶をいっぱいめぐんでくれ」と・・まるで歌舞伎の世話物の舞台を見るような語り口です。
18代目「中村勘三郎」が、「天切り松」を、演じたことがありますが、はまり役で、語り口がこの小説そのままで、ビックリしました。
残念なことに「勘三郎」はもう亡くなってしまいましたが、この本を読むと、「勘三郎の天切り松」が、目に浮かびます。
書名にもなっている「ライムライト」では、チャップリン暗殺を防ぐために「百面相の書生常」が、活躍します。
「常の扮したチャップリン」が、表に出ている間に、本物の「チャップリン」は、まるで「街の灯」を思わせる設定で、少女のために舞台に上がります。
もちろん小説の世界での話ですが、こんなことがあっても良いなぁ~と、感動させる出来上がりです。