みんなの読書ブログ

みんなの読書記事を更新します。

スポンサーリンク

感想・書評『沈黙の春 レイチェル カーター』ネタバレ注意「1945年ごろから急激に増えてきた殺虫剤だが,その背景と地球に与える影響」(レビュー)。 #読書

【おすすめ情報】知らない人は損している!「アマゾン業務用ストア」で便利でお安く。

沈黙の春 レイチェル カーター 殺虫剤が証明した進化論

1945年ごろから急激に増えてきた殺虫剤だが,その背景と地球に与える影響を独自の視線で語る作品。この物語が書かれる80年ほど前に進化論を唱えて,社会に疑問を投げかけたダーウィンの説を見事に裏付けていく,強く進化していく全世界の昆虫たち。

ドイツのユダヤ人収容所で使われた殺人ガスが,今や殺虫剤として虫たちにふりかかる。そして,数日しか生きられない昆虫たちは,その殺虫剤かた子孫を守るべく,抵抗力を伝えて行く。人間たちはその虫たちから食物,農産物を守るために殺虫剤を開発し,大量にばらまいていった。こうした,人間たちの行動を作者カーターは,水の面,土壌の面,草木の面,虫たちの進化の面から考察して,我々に問いかけて行く,その過程が素晴らしい。人類自らを苦しめる災いをまねいていく姿を自然を愛して止まない作者カーターによって語られる冷静な描写と起こっている問題の大きさが読者に強く懸念をもよおさせるいい作品でした。最後に我々はどうするべきかという解決策も掲げているところは,この本の社会に与えた影響を理解させてくれます。