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感想・書評『資格を取ると貧乏になります:佐藤留美』ネタバレ注意「弁護士や会計士などの、今まで儲かるとされてきた「士業」などが、制度改革のあおり…」(レビュー)。 #読書

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資格を取ると貧乏になります 佐藤 留美

誰でも取れる、運営側の儲けに特化しているような民間資格、ではなく、弁護士や会計士などの、今まで儲かるとされてきた「士業」などが、制度改革のあおりを受けていかに収入を得るのに苦しくなりつつあるかと記した一冊です。

問題提起能力は的確で、例えば弁護士などの資格は本書が書かれた頃(2014年)よりもさらに厳しい状況が表面化しており、「三振」リスクが大問題となっていた法科大学院の中でもコースを打ち切る学校が続出していたりするだけに、今や士業と言えどもなかなか稼ぎづらくなっているという現実に即した一冊だとも言えるでしょう。もっともタイトルはやや煽り気味なところも否めません。何だかんだと言われていても、やはり弁護士や会計士などは超人気資格なわけですから、「資格を取ると貧乏に」とはなりにくいはずです。しかし、受かるか分からない長期の修行期間まで考えるとすぐにかなりの収入が期待できるエリートビジネスマン等の方がお得感があることも事実で、サラリーマン等の副業を勧めている本書のアドバイスには説得力を感じました。モチベーションの関係上勉強中よりも受かった後に読むことをオススメしたい一冊ですね。