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感想・書評『マチネの終わりに:平野啓一郎』ネタバレ注意「せつない大人のラブストーリー」(レビュー)。 #読書

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マチネの終わりに 平野啓一郎 せつない大人のラブストーリー

某テレビ番組の読書芸人で紹介されて、ミーハー心で読んでみました。普段読書しない私でもすらすら読める内容でした。
途中までは妙齢男女の恋愛をただただ描いているようで退屈しそうになるのですが、あるきっかけで二人の恋愛がジェットコースターのように読者の感情に迫ってきます。主人公となる二人が実際に会って恋愛している期間は短いのですが、それが一層書かれている物語以上に想像を掻き立てます。
二人の恋愛を妨げる人物には、誰しもが反感を覚えると同時に、それは違和感ではなく、同情と少しだけそうしてみたいとう願望も抱きます。各々の過去の恋愛に照らし合わせ、あの時こうしていれば、と行動しなかった自分を想像し、アナザーストーリーを描く人は多いのではないでしょうか。そういった成就しなかった恋愛を思い起こさせる話の展開に、小説と並行していろいろな思いが読者に巡ります。
ラストでは結末が読者にゆだねられています。ここもそれぞれ、その人の恋愛経験でラストシーンが変わってくるのではないでしょうか。この小説を読んだ人で集まって、その後の話をみんなで話し合ったら、それぞれの経験に基づく恋愛観が聞けて、読後感想会をするのも面白そうだなと思いました。