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感想・書評「i アイ 著者:西加奈子」ネタバレ注意・主人公はアイという女性。シリアの生まれで、アメリカ人の父親と、日本人との母親に養子として育てられています(レビュー)。 #読書

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タイトル:i アイ 著者:西加奈子 内容が少し難しかったです。

アイはこの世に存在しません。
その一言からこの本が始まりました。
主人公はアイという女性。シリアの生まれで、アメリカ人の父親と、日本人との母親に養子として育てられています。
養子だからといってひどい扱いを受けて育てられてきたわけではなく、この夫婦にとっては養子紹介の写真でアイを見たときに、この子だ!、と衝撃を受け、引き取られ、その後、本当の娘のように大切に育てられています。
しかし、アイは愛情いっぱいに育てられて、欲しいものは買ってもらえて育てられていながらも、この世界には贅沢をすることができない人がたくさんいるとも教えられていました。
そういった環境にいる人たちの事を思うと、今の自分にとても違和感を覚えるアイ。
数学の授業で「この世にアイは存在しません」という言葉を耳にしてから、その言葉常に自分のまわりにまとわりついていました。
その後、親友ができたり、最愛の人ができたり、不妊治療のすえ子供が授かったり、流産をしたりといろいろな経験をしたアイ。親友、最愛の人の言葉でやっと「この世にアイは存在しません」の言葉から解放される様子が書かれています。
現代の災害や紛争、テロなどリアルな時系列の中で読み進めていくので、とても身近に感じる事ができました。