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感想・書評「ショートショートの花束(8)阿刀田高編」ネタバレ注意・コンテストの受賞作品を再録したものです。アマチュア作家の作品集(レビュー)。 #読書

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「ショートショートの花束(8)」(阿刀田高編)

月刊小説現代で募集しているショートショートコンテストの受賞作品を再録したものです。アマチュア作家の作品集ですが、なかなかに侮りがたいです。
読んでいて、私はこんなことに気がつきました。
AとBとCという材料を組み合わせてショートショートを作るとします。それは(ABC)という小説になるはずです。
ところが、なかには(ABC+アルファ)といったらいいでしょうか、なんとも形容しがたい芳香を放つ作品に仕上がっているものがでてきます。
どういう原因でそのようなことになるのか、私にはわかりません。
私はそれを「物語の神さまがとりついた作品」というふうに呼びたいのです。
本書にもいくつかそういう作品が入っています。
そのひとつで、私が一番感動したのが「私と彼女となんとなく」(名生良介作)でした。
男と女が出会って、いっしょに暮らして、やがて死が二人を分かつとき、そこに生じるただ悲しいとかではなく、なんともいえない慈しみのようなもの。芳香。これが物語の神さまでなくてなんでしょうか。
ショートショートを書こうという人にとって参考になる本だと思います。