「フランス人ママ記者、東京で子育てする」 西村・プペ・カリン・著
フランス人女性である著者が、日本人男性と結婚して東京で子育てをする様子をつづったエッセイ本です。
私ははじめにコミックエッセイでじゃんぽ~る西さんを知り、それからその妻のカリンさんのことを知りました。じゃんぽ~る西さんの著書ではマンガということもあって緩いタッチで描かれていたので、次にこの本を読んでカリンさんの経歴を知ってびっくりしてしまいました。第一線で働くとても有能な記者でいらっしゃるんですね。そんなカリンさんが東京が大好きだと語っているのは、東京都民として誇らしいような気持ちになります。
オムツ替えの場所が無いパリの子育て事情や、妊婦に席を譲らない東京の電車内のできごとなど、日本とフランスの違いを比較していて興味深かったです。日本にはレディーファーストの考え方が無いことが、マタニティーマークの認知度が上がらない根本原因なのでしょうね。出生率が高く働くママの多いフランス人の完璧を求めすぎないやり方は、ネガティブ思考に陥りがちで真面目すぎる日本人の一母親として、考えさせられるものがありました。