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感想・書評「Little DJ~小さな恋の物語~鬼塚忠」ネタバレ注意・突然鼻血が止まらなくなった。白血病と診断され余命9カ月と残酷な告知を受ける(レビュー)。 #読書

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Little DJ~小さな恋の物語~ 鬼塚忠 著  輝いて生きる

学校に通い、お父さんの影響で、野球をやっていた小学生の少年太郎。彼は突然鼻血が止まらなくなった。白血病と診断され余命9カ月と残酷な告知を受ける。彼にとりすべてが敵になった。悪者になった。
そんなある日、病院の大先生が太郎を自宅に連れ出した。そこには太郎が夢に思っていたものの道具がたくさんあった。太郎の隠していた夢への思いを目覚めさせた。そう太郎の夢は野球選手ではなく、DJになることだったのである。そんな夢を持っていたなんて親はまったく知らなかった。
大先生の提案もあり、太郎は病院で小さなDJになった。またたく間に病院中で有名に、人気者になる。それに伴い病気の進行も落ち着き、すっかり元気を取り戻す太郎。
病院という狭い空間かもしれないが、太郎にとっては未知の世界が広がっていた。同じ病院に入院している同年代の子どもたちとの喧嘩、女の子への恋、入院している人々との出会い。「一人一人に物語がある」小学生ながらもそれを知る。DJを通して多くのことを学んでいく。そして、心も成長し強くなっていった。
しかし病気は容赦なかった。太郎の命を奪っていった。でも彼は輝いていた。そういう意味では太郎は病気に勝ったのかもしれない。生きた長さではない。どう生きたかである。まだ小学生でこの世を去ることになった太郎に、輝いて生きるとはどういうことかを教えられた一冊であった。