感想・書評「青山一髪：辛亥への道」ネタバレ注意・中国、清朝末期ハワイ育ちの孫文はこれまでの中国人とは違った環境で育つた影響もあり（レビュー）。 #読書

青山一髪。　陳舜臣。上下。辛亥への道

中国、清朝末期ハワイ育ちの孫文はこれまでの中国人とは違った環境で育つた影響もあり皇帝一極の独裁政治から共和制の国を作るため理解者（資金援助者）と同志を集めに奔走すし、辛亥革命を成功させた実存の人物に話です。アヘン戦争以来清国は外国の侵略を受け、内には西太后の独断政治で民衆は塗炭の苦しみにあり。それを改革するためにいろんな動きがありました。有名な所では義和団事件で外国人排斥のため北京まで押し寄せた彼らが列強の軍隊の侵略に合い北京は荒涼とし列強によって占領され８区に分けられた。
もちろん日本軍も占領していたが治安が一番良くて他地域から人々の流入が多かった。そのこ頃の彼はすでに一度革命の火の手を挙げていたが失敗して国外追放の身で日本を起点にアメリカなどに遊説して革命のための資金獲得に奔走していたがロンドンでは監禁され本土の収監される危機にも合う。この時南方熊楠と親交があり、そのエピソードは興味深い。この小説は彼の辛亥革命までの足取りを史実を元に陳舜臣先生が神格化された孫文とその周辺の出来事を描いた秀作です。題名の青山一髪はトウバの詩句から引用されて「青山一髪是れ中原」思いのこもった題名です。